コストと安全性の両立は可能?窓ガラスの防犯対策を考える

コストと安全性の両立は可能?窓ガラスの防犯対策を考える

窓は、単に風通しを確保するだけでなく、その家のセンスを印象づける重要なインテリアの役目も担っています。住宅を建設する際は「デザインにこだわりたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、泥棒にとって、窓は入りやすい侵入口でもあります。『警視庁犯罪情勢』(H15年度版)の侵入盗のデータによると、一戸建て住宅の侵入口のトップは窓で、その手段は「無締まり」が最も多く、次いで「ガラス破り」となっています。

せっかくの新築住宅が空き巣に入られてしまうのは避けたいところ。今回は、限られた予算の中で窓にどのような防犯対策が施せるか、考えていきたいと思います。 []

電動シャッターは防犯効果も高いがコストも高い

電動シャッターは、窓の防犯対策として多く使われている製品です。シャッターは手動式と電動式の2タイプに分かれますが、防犯面を重視すると電動式の方がはるかに効果的です。手動式は薄く軽量化されていますので壊すことも簡単にできますが、電動式は重く作られているからです。

他に電動式のメリットとしては、ボタン一つで操作ができる、音が静か、開閉時に窓を開けなくて良いなどがあります。お年寄りも簡単に開閉できます。 予算額は一般的なベランダの掃き出し窓サイズで10万円〜です。ランニングコストは1日2回の使用で数十円/月です。

家を建てた後で電動シャッターにリフォームする場合は、建設時に設置する場合と比べて2倍以上の予算が必要になります。モーターの設置や電源・コードの配線工事などが絡んでくるため、窓以外の部分も工事しなくてはならなくなるからです。家を建てるときに設置する場合は、窓枠や周囲の壁を作るときに、モーターや電源をついでに組み込むことができます。電動シャッターを導入するなら、新築時に設置する方が断然お得だといえるでしょう。

「割るのに時間がかかる」に着目して泥棒に諦めさせる工夫をしよう

最近は輸入住宅の普及も増え、美観的にシャッターを取り付たがらない施主も多いそうです。その場合は窓ガラス自体に防犯の工夫が必要です。

窓ガラス自体に施す防犯対策としては、防犯ガラス・防犯フィルムがあります。どちらも警視庁のホームページ上でも使用が推奨されている製品です。

防犯ガラスは2枚のガラスの中に特殊な膜を挟み込んだもので、対貫通性能が高いガラスで、割れにくいため泥棒の侵入を防止する効果があります。

防犯フィルムは、室内からガラスに貼り付け、強度を補強するものです。また、窓ガラス自体が割れても防犯フィルムは破けないため「割るのに時間がかかる」と泥棒に思わせる効果が期待できます。一般的に、泥棒は目をつけた住宅には5分以内に進入することを目指しているといわれており、防犯フィルムを張ることで「割るのに5分以上掛かりそう」と思わせることができれば、泥棒も侵入を諦めることでしょう。

特に、厚さ350ミクロン以上のフィルムは、破るのに時間がかかるため防犯効果が高いとされています。防犯ガラス・防犯フィルムを購入するときは、CPマークがついているかどうかをチェックしてください。CPマークとは、防犯性能の高い建物部品につけられるマークのことで、製品の性能を測るひとつの目安になります。

防犯ガラスとフィルム、コストパフォーマンスはどちらが良い?

まず商品価格の比較です。防犯ガラスは約3〜5万円/㎡で耐用年数は20年以上とされています。一方、防犯フィルムは価格が2万〜2.5万円/㎡、耐用年数は5年〜10年です。防犯ガラスを20年使用した場合と、防犯フィルムを10年で張り替える場合と比べると、どちらの製品もほぼ同等と言えるでしょう。

しかし、コストだけを比較せず機能的な差にも注目してみましょう。たとえば防犯フィルムは、地震や火災等で屋外への脱出が迫った際、防犯ガラスよりも割れやすく脱出しやすいというメリットがあります。しかも飛散防止機能があるので、脱出の際に窓ガラスの破片を踏んで足が傷ついてしまうのを防ぐ効果も期待できるでしょう。実際に先の大震災では、多くの家屋が傾きによって扉が開かず、被災者の大半が窓ガラスを破って脱出したとのことです。

大切な家族を守るためにも防犯対策はしっかり準備しておきたいところです。コストはもちろん、機能的な違いにも注目して、防犯対策を盛り込んでいきましょう。

これから何十年も住むことになる家の「住環境」によって「家族の健康」も大きく影響を受けることは想像に難くありません。しかしながら、これまで健康と住宅を関連付けた「実証調査」はありませんでした。このたび、慶応義塾大学並びに首都大学東京の調査と、我々で行った独自の調査(調査期間:2014年から2015年)で実証された住宅を体感・観覧できます。一度ぜひお越しください。

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